教育

2022年度の担当科目

「マーケティングリサーチ特論」(日本語・英語、90分×15コマ)
マーケティング・リサーチは、消費者や顧客を理解し、効果的なマーケティング戦略を策定するために必要不可欠なものです。情報やデータに基づく正しい洞察は、ビジネス機会の発見や効果的なマーケティングプランの立案など、経営戦略上の課題解決にとって大きな力となるからです。本特論では、マーケティング・リサーチの重要性を理解し、その基本的な展開方法を学ぶことを目的とします。具体的には、経営者やリーダーとして的確な意思決定を行うために、マーケティング課題の明確化と解決に焦点を当て、情報の特定、収集、分析、利用を行う体系的なプロセス全体を学習します。より深い理解のために、講義では、マーケティング・リサーチを調査プロセスと調査手法の2つの視点から論じます。後者については、統計解析が主な手法となる(機械学習についても多少取り上げる)ため、統計学の基礎事項についても学習します。なお、講義スタイルは、座学に加え、具体的な事例に基づいた演習を交えることで、効果的な学習を狙います。
「ライフサイエンスMOT特論」(日本語・英語、90分×15コマ)
本特論では、製薬・バイオテクノロジー産業について焦点をあてます。これらの産業では、企業が深く基礎的研究に携わっていて、サイエンスとビジネスが密接不可分なところに大きな特徴があります。そのため、不確実性が顕著で、ビジネスが「ハイリスク・ハイリターン」型です。サイエンスに基礎をおくビジネスが直面する特有の課題は、既存のビジネスモデル、アプローチ、制度や仕組みでは対応しきれません。本講義では、ポストゲノム時代の今、当該産業においてテクノロジーのイノベーションとビジネスのイノベーションは、どのような関係にあるのが望ましいのか、具体的な事例に基づきながら探究することを目的とします。具体的には、バイオテクノロジーというサイエンスの特徴と製薬のR&Dプロセスについて検討し、サイエンス・ビジネスの重要な特徴(不確実性、複雑性、学際性、変化の速さ)を理解したうえで、バイオテクノロジー企業の解決すべき課題を挙げます。そして、これまでに興ったケースを検証し、あるべき企業戦略、ビジネスモデルについて論じます。
「イノベーションマネジメント」(日本語・英語、90分×3コマ)
イノベーションは研究開発活動にとどまらず、社会や顧客にとっての新たな価値を創造することを意味します。本講義はイノベーションの特性(その本質やパターン、イノベーションに関わるモデル・理論など)から、イノベーション・マネジメントの各局面(研究開発、製品アーキテクチャ、オープン・クローズイノベーションまで)での必須の基礎知識を4名の教員が担当します。全15コマのうちの3コマを石野が担当し、ヘルスケア産業のイノベーションにおけるビジネスモデルの変化を詳しく論じます。
主査で担当した過去の特定課題研究のテーマ一覧
2021年度
  • 自動車産業の電動化に対応するビジネスモデル検討, 髙原慎二氏
  • 顧客の潜在ニーズを引き出す営業システムの研究, 高木栄次氏
  • ガス導管の建設に係る工事遅延問題と顧客満足に関する研究, 萬谷勇樹氏
2020年度
  • 日中のアパレル業界におけるD2Cビジネスモデルとマーケティング, BAI YIYANG氏
  • 新商品の定期購入増大を狙ったマーケティング戦略の策定と実行, 宇土善之氏
  • フルーツの健康機能を活用した新商品の探索とマーケティング戦略の策定, 小林俊裕氏
  • 医療機器製造業の自社のコア技術を活かした新規事業の提案とそのビジネスモデル, 渡邉高寛氏
2019年度
  • 自社の新商品開発とマーケティングに関する研究, 藤村智彦氏
  • 自社の持続的成長へ向けた組織力強化の研究, 新井恵氏
  • 会計業務を支援するサービス・製品の提案, 三浦真一氏
2018年度
  • 中国発デジタル決済サービスの日本への普及戦略の研究, 陳帖帖氏
  • データを活用したBtoB営業の研究, 佐々木雄大氏
2016年度
  • 自社の電子材料事業拡大に向けた事業戦略の提案, 八尾章史氏
  • 自社の新規事業参入計画の立案, 堀米義治氏
2015年度
  • 地方自治体におけるオープンデータ導入に関する研究, 中村英人氏
2014年度
  • 商品戦略を中心とした菓子事業戦略の提案, 鵜飼直樹氏
2013年度
  • リハビリテーション病院のサービス差別化戦略の提案, 増岡薫子氏
  • 地方に位置する私立単科大学の図書館活性化に関する提案, 吉村真由美氏
2012年度
  • 癌幹細胞を標的とした新しい癌免疫療法に基づく産学連携研究スキームの提案, 吉村清氏